◎期間は3週間の予定。軍指導部、反政府勢力、野党、市民団体、酋長など、全国の代表1400人以上が参加する。
チャドの首都ンジャメナで20日、同国の平和、憲法、選挙などについて話し合う「国民対話」が始まった。
軍事政権を率いるマハマト・デビ(Mahamat Idriss Deby)暫定大統領は開会式で、「チャドの未来を決める歴史的な会議が始まる」と語った。
会議の期間は3週間の予定。軍指導部、反政府勢力、野党、市民団体、酋長など、全国の代表1400人以上が参加する。
多くの専門家がこの対話を歓迎し、「最大の目的は総選挙への道を切り開くこと」と指摘している。デビ氏は10月末までに選挙を行うと約束している。
前大統領でデビ氏の父であるイドリス・デビ(Idriss Deby Itno)氏は昨年4月、反政府勢力「チャド変革友愛戦線(FACT)」との戦いで戦死した。その後、軍の指導者であったデビ氏は議会を解散し、暫定軍事評議会を発足させたのである。
デビ氏は同評議会発足後、1年半以内に自由で民主的な選挙を行うと約束した。
国民対話は何度か延期されたものの、今月8日に政府と40の主要グループが協定に署名し、開催が正式に決まった。
前大統領を殺害したチャド最大の反政府勢力FACTは参加を拒否している。