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▽この襲撃事件は中国の王毅(Wang Yi)外相の公式訪問と重なった。
チャド、首都ンジャメナ近郊、陸軍の車列(Getty Images/AFP通信)

アフリカ西部・チャドの大統領官邸付近で銃撃戦が発生し、少なくとも19人が死亡した。政府が8日、明らかにした。

それによると、イスラム過激派とみられる武装兵24人が官邸に攻撃を仕掛け、陸軍が応戦。24人のうち18人が死亡、6人が負傷し、当局の管理下に置かれたという。

陸軍の兵士1人が武装兵に撃たれ死亡した。

デビ(Mahamat Idriss Deby)大統領の報道官は声明で、「テロリストの襲撃は失敗に終わった」と述べた。

AP通信によると、発砲音はンジャメナの大統領官邸近くで8日の夕方に数回確認されたという。どこで発砲があったかは分かっていない。

事件から数時間後、大統領報道官はベルトに銃をつけた姿で登場し、「状況は完全に制御下にある。不安定化の試みは鎮圧された」と述べた。

この襲撃事件は中国の王毅(Wang Yi)外相の公式訪問と重なった。

事件が発生する数時間前、王毅氏はデビ氏や他の政府高官と大統領官邸で会談していた。報道官によると、事件発生時、デビ氏は官邸内にいたという。

APは治安筋の話しとして、「王毅氏は事件発生時、官邸内にいなかった」と伝えている。

AFP通信は政府高官の話しとして、「ナイジェリアのイスラム過激派組織ボコ・ハラムの犯行とみられる」と伝えている。

またこの高官は「恐らく、クーデターではない」と述べた。

ロイター通信も政府筋の話しを引用し、「陸軍がテロ未遂の疑いで捜査している」と報じた。

それによると、3台の車に乗った武装兵が大統領府周辺の施設に攻撃を仕掛けたが、陸軍があっという間に制圧したという。

この地域の住民は大きな銃声を複数回聞いたと証言している。

ボコ・ハラムは西アフリカで最も強力な過激派のひとつであり、その影響力は拡大し続け、ナイジェリアの隣国チャド、ニジェール、カメルーンでも猛威を振るっている。

ナイジェリア政府とボコ・ハラムは戦争状態にあり、10数年にわたる戦いで3万5000人以上が死亡、260万人以上が住居を失ったと推定されている。

ナイジェリア北東部ボルノ州では8日、陸軍とボコ・ハラムとみられる武装勢力が衝突し、陸軍兵士6人と武装勢力の戦闘員34人が死亡した。

ボコ・ハラムは昨年11月、チャド西部の陸軍基地を襲撃し、兵士17人を殺害。チャド軍はボコ・ハラムの戦闘員96人を無力化したと報告している。

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