◎チャドは世界でもっとも貧しい国のひとつであり、1960年にフランスから独立して以来、多くの反乱と騒乱を経験してきた。
チャド、首都ンジャメナ、デビ大統領(Getty Images)

チャド当局は8日、昨年4月に就任したデビ(Mahamat Idriss Deby)大統領代行を国家元首とする現在の体制を24カ月間維持すると発表した。

首都ンジャメナでは現在、軍指導部、反政府勢力、一部の野党政治家、市民団体、酋長など、全国の代表1400人以上が参加する「国民対話」が行われている。

国民対話を主催する全国委員会は声明で、「この2年は民主的な選挙を行う準備を整える移行期間となる」と説明した。

イドリス・デビ(Idriss Deby Itno)前大統領は昨年4月、反政府勢力「チャド変革友愛戦線(FACT)」との戦闘で戦死。これを受け、軍の最高司令官であったデビ氏は議会を解散し、軍事評議会を発足させ、大統領代行に就任した。

国際社会は速やかに選挙を行い、軍指導部による統治を引き延ばさない求めていたが、国民対話は一部改訂された憲法に基づき、移行期間を24カ月とし、軍指導者の大統領選への立候補も認めた。

デビ氏は8日の演説で、「国民対話は大きな成果を上げた」と主張した。

チャド最大の反政府勢力であるFACT、主要野党、活動家などで構成される市民社会グループは対話に参加していない。

チャドは世界でもっとも貧しい国のひとつであり、1960年にフランスから独立して以来、多くの反乱と騒乱を経験してきた。

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