◎中央アフリカ共和国はイスラム教徒で構成される民兵組織「セレカ(Seleka)」が2013年にボジゼ大統領を退陣に追い込んで以来、内戦状態にある。
中央アフリカ共和国のダイヤモンド鉱山近くで正体不明の武装集団が10人を殺害した。現地メディアが27日に報じた。
それによると、事件は同国中央部のダイヤモンド鉱山がある町で発生。武装集団がオートバイ・タクシーの運転手6人とその客4人を殺害したという。
AP通信は目撃者の話しとして、「少なくとも5人の重武装兵が複数のオートバイ・タクシーに向けて銃を乱射し、逃げようとした数人をナタで切り刻んだ」と伝えている。
AFP通信は地元議員の話しを引用し、「武装兵たちは数人を縛り、刃物で叩き切り、オートバイに火をつけ、徒歩で現場を離れた」と報じた。
陸軍はコメントを出していない。報道によると、ボランティアが10人の遺体を収容し、地元住民に引き渡したという。
犯行声明を出した組織は確認されていない。同国の鉱山では近年、複数の武装勢力が支配権を争い対立し、このような襲撃事件が相次いでいる。
この町からのダイヤモンド輸出はいわゆる「血のダイヤ」を排除することを目的とした国際認証制度キンバリープロセスにより禁じられている。
中央アフリカ共和国はイスラム教徒で構成される民兵組織「セレカ(Seleka)」が2013年にボジゼ(Francois Bozize)大統領を退陣に追い込んで以来、内戦状態にある。
この政変後、キリスト教徒で構成される民兵が反撃に転じ、多くのイスラム教徒が処刑された。
国連はMINUSCA(国連中央アフリカ多次元統合安定化派遣団)を派遣し治安維持任務に当たっているものの、現在も国土のおよそ3分の2がセレカや他の反政府勢力の支配下に置かれている。