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中央アフリカ裁判所、元首相2人の大統領選出馬認める、12月28日投開票

トゥアデラ氏は7月に3期目を目指すと表明。反政府勢力との戦いを続けると誓った。
中央アフリカ共和国のトゥアデラ大統領(ロイター通信)

中央アフリカ共和国の憲法裁判所は14日、元首相2人の大統領選出馬を禁じる選挙管理委員会の決定を違憲と裁定し、出馬を認めた。

これにより、トゥアデラ(Faustin-Archange Touadéra)大統領は12月28日の選挙で6人の候補の挑戦を受けることになった。

トゥアデラ氏は7月に3期目を目指すと表明。反政府勢力との戦いを続けると誓った。

トゥアデラ氏は2023年に大統領の任期制限を廃止している。

憲法裁の決定を受け、選管はトゥアデラ氏を含む7人の立候補を承認した。

選管は2人の元首相が他国の市民権を有しているとして、大統領選への出馬を認めなかった。

2人はこれを否定。憲法裁に異議を申し立てた。

憲法裁は2人が他国の市民権を有している証拠はないとして、選管の主張を退けた。

中央アフリカ共和国はイスラム教徒で構成されるセレカが2013年に当時のボジゼ(Francois Bozize)大統領を退陣に追い込んで以来、内戦状態にある。

この政変後、キリスト教徒で構成される民兵が反撃に転じ、多くのイスラム教徒を処刑した。

国連はMINUSCA(国連中央アフリカ多次元統合安定化派遣団)を派遣して治安維持任務に当たっているものの、現在も国土の3分の2がセレカや他の反政府勢力の支配下に置かれている。

トゥアデラ氏は内戦が続く中、権力を維持するために外部勢力を利用してきた。その中には、2018年に政府を支援するために介入したロシアの民間軍事会社ワグネルが含まれている。

ワグネルはトゥアデラ氏のボディーガードを務め、23年7月の憲法改正の是非を問う国民投票をサポートした。

中央アフリカ共和国の人口は約550万人。金、ダイヤモンド、木材など、豊富な資源を有しながらも、深刻な貧困に直面している。

同国は1960年にフランスから独立して以来、何度もクーデターや反乱に見舞われてきた。

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