中央アフリカ共和国大統領が宣誓、3期目スタート、野党との対立続く中
中央アフリカ共和国は長年にわたって政治的不安定が続いてきた。
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中央アフリカ共和国のトゥアデラ(Faustin-Archange Touadéra)大統領が30日、首都バンギで3期目の大統領就任宣誓を行った。同氏は昨年末に行われた大統領選で圧勝、任期はこれまでの5年から7年に延長された。今回の選挙と就任を巡っては国内外で大きな論争が起きている。
トゥアデラ氏は就任式で「我々は主権ある経済を構築し、天然資源の透明性の高い管理を目指す」と述べ、経済の独立と資源管理の公正さを政策課題として強調した。式典にはコンゴ共和国やコモロ連合の大統領といった地域指導者も出席し、トゥアデラ氏の再選と新任期の開始が公式に認められた。
しかし、この選挙は強い批判と反発を招いている。トゥアデラ氏は2023年に実施された憲法改正を通じて大統領の任期制限を撤廃し、任期を延長した後、2025年12月の大統領選に立候補した。これに対し主要な野党連合は選挙をボイコットし、選挙の正当性に疑問を呈した。公式には選挙管理委員会がトゥアデラ氏の勝利を承認したが、反対派は結果を全面的に否定している。
中央アフリカ共和国は長年にわたって政治的不安定が続いてきた。2013年以降、イスラム教徒で構成されるセレカが勢力を拡大し、当時のボジゼ(Francois Bozize)大統領が退陣に追い込まれる事態に発展した。その後、政府と反政府勢力の間で2019年に和平合意が成立し、14の武装組織との停戦が図られた。しかし、この和平合意から6グループが離脱し、暴力の断絶には至っていない。
同国は豊富な資源を有する一方で、政治的混乱や治安の脆弱さが深刻な課題となっている。国際社会は選挙プロセスの透明性や民主的な統治の強化を求めているが、トゥアデラ政権は独自の道を進む構えを見せている。今回の選挙と就任はその一環として捉えられており、国内の反対勢力や市民社会団体の不信感は根強い。
トゥアデラ氏は政界で長年存在感を示してきた人物で、首相などを歴任。大統領に就任したのは2016年で、その後も政権を維持し、3期目への道は憲法改正によって実現した。この憲法改正は国内で議論を呼び、民主主義の原則に対する懸念が広がった。
国際人権団体や一部の欧州諸国は選挙の公正性や民主的手続きの遵守を巡る批判を繰り返している。選挙ボイコットや結果への不満が続く中で、トゥアデラ政権が国内の分断をどのように克服し、統治の正当性を確立していくかが今後の焦点となる。
この就任は中央アフリカ共和国の政治の行方に大きな影響を与える可能性があると同時に、国内における民主主義の在り方や統治の透明性が改めて国際社会の関心を集める契機となっている。
