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中央アフリカ共和国大統領選、トゥアデラ氏の勝利確定

トゥアデラ氏は得票率77.9%を獲得していた。
中央アフリカ共和国のトゥアデラ大統領(ロイター通信)

中央アフリカ共和国の憲法裁判所は19日、昨年末に行われた大統領選挙の結果を確定し、現職のトゥアデラ(Faustin-Archange Touadéra)大統領の3選を正式に承認した。トゥアデラ氏は得票率77.9%を獲得していた。

トゥアデラ氏の勝利は、対立候補側が不正を主張していたことから国際的にも注目されていた。主要な対立候補である元首相を含む野党陣営は1月5日に発表された結果に異議を唱え、選挙結果の無効を求めて憲法裁に訴えを提出した。しかし憲法裁はこの訴えを退け、トゥアデラ氏の勝利を認定した。

野党は選挙プロセスに不透明さがあると批判していたが、2位候補の得票率は15%に届かなかった。憲法裁による訴えの棄却後も一部で不満の声が上がっているが、政府は選挙が公平に行われたとの立場を崩していない。

もう一人の候補である元首相の得票率2.97%にとどまり、当初から結果を受け入れる意向を示していた。他の候補も19日、トゥアデラ氏の勝利を認め、国内の安定を保つ必要があるとして、和解と対話を呼びかけている。

トゥアデラ氏は68歳の数学者で、2016年に大統領に選出されて以降、治安の改善や政府機能の強化を掲げて政権運営を続けてきた。特に長年にわたる内戦状態や武装勢力の分裂が続く同国では、治安面での実績が評価される一方で、選挙環境や政治的な自由に対する批判も根強い。

今回の選挙は、同国が直面する複雑な政治情勢の中で実施された。中央アフリカ共和国は1960年の独立以降、複数のクーデターや内戦を経験し、近年も政府軍と反政府勢力との衝突が断続的に続いている。選挙前には安全保障上の懸念から多くの国際機関が注視していたが、トゥアデラ氏は治安の維持を最大の公約の一つとして強調してきた。

また、トゥアデラ政権はロシアとの関係を強化し、治安支援を受ける見返りとして鉱物資源、特に金やダイヤモンドへのアクセスを提供しているとの指摘もある。これらの関係は国内外で賛否を呼んでおり、次期政権の外交・経済政策への影響が注目される。

憲法裁による正式承認を受け、トゥアデラ氏は3期目の任期を開始する準備を進めている。新たな任期は国内の政治的安定と経済発展、さらには武装勢力との和平プロセスの進展を求める課題と向き合うものとなるだろう。政府は今後、国家の統合と治安の強化を最優先課題としつつ、反対勢力との対話や国際社会との協力を模索していく姿勢を示している。

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