カメルーン大統領選、結果発表前夜に野党デモ激化、逮捕者も
ロイター通信によると、デモ隊は大統領選に出馬した野党チロマ候補の勝利を祝い、市中心部の道路にバリケードを設置し、タイヤを燃やした。
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アフリカ西部・カメルーンの南西部ドゥアラで26日、ビヤ(Paul Biya、92歳)大統領に抗議するデモが激化し、少なくとも4人が逮捕された。
ロイター通信によると、デモ隊は大統領選に出馬した野党チロマ(Issa Tchiroma Bakary)候補の勝利を祝い、市中心部の道路にバリケードを設置し、タイヤを燃やした。
投票は10月12日に行われ、ビヤ氏の再選が焦点になっている。
ビヤ氏は世界最年長の大統領であり、1982年に前任者が辞任した際に権力を掌握。40年以上にわたり政権を維持してきた。
地元メディアはビヤ氏が8期目の当選を果たす可能性が高いと報じている。
憲法裁判所は10月27日に公式結果を発表する見込みだ。
ロイターによると、警察は催涙ガスと放水砲を使って暴徒を追い払ったという。
地元テレビ局がビヤ氏優勢と報じた後、複数の都市で抗議デモが激化。チロマ氏は公式結果発表前に勝利を宣言し、ビヤ氏に敗北を認めるよう要求している。
与党・カメルーン人民民主運動(CPDM)はチロマ氏が偽情報を拡散し、暴動を煽っているとして、捜査当局に逮捕するよう求めている。
その後、チロマ氏への支持を表明していた野党幹部2人が逮捕された。
政府は野党側の不正疑惑を否定し、結果発表を待つよう国民に呼びかけている。
ドゥアラのデモ隊は「チロマを支持する!チロマを支持する!」と叫び、バリケードで道路を封鎖し、機動隊に石やビンなど投げつけた。
地元メディアによると、他の都市では略奪も報告されたという。
チロマ氏の陣営は26日未明の声明で、「当局がチロマ氏を支持する政治家や活動家など、30人余りを拘束した」と述べ、緊張を高めた。
チロマ氏は選管が票を操作している兆候がみられると主張。市民団体も投票中に「複数の不正行為」が確認されたと報告している。選管はコメントを出していない。
先週の抗議デモでは複数人が逮捕され、少なくとも1人が死亡した。
