▽現場は北部のナイジェリア国境から12キロほど離れた集落にある陸軍の前哨基地。25日の午前0~3時にかけて銃撃戦が繰り広げられたという。
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アフリカ西部・カメルーンのナイジェリア国境近くにある陸軍基地にイスラム過激派とみられる武装勢力が押し寄せ、銃撃戦になった。カメルーン国防省が26日、明らかにした。
それによると、現場は北部のナイジェリア国境から12キロほど離れた集落にある陸軍の前哨基地。25日の午前0~3時にかけて銃撃戦が繰り広げられたという。
カメルーン国防省は声明で、「この襲撃により、陸軍兵士12人が死亡、12人が負傷した」と明らかにした。
ロイター通信は軍関係者の話しとして、「装甲車やバイクに乗ったテロリストが前哨基地に押し寄せ、激しい銃撃戦になった」と伝えている。
それによると、武装勢力は地上攻撃を開始する前に、ドローンを使って基地を攻撃した可能性があるという。
武装勢力側で死者が出たかどうかは明らかになっていない。
ソーシャルメディアで共有された動画には地面に横たわる血まみれの死体、黒焦げになった装甲車、破損した建物が映っていた。
この襲撃の数時間前、ナイジェリア北東部ボルノ州の陸軍基地にもイスラム過激派とみられる武装勢力が押し入り、銃撃戦の末、少なくとも16人が死亡した。
この現場とカメルーン国境は数十キロしか離れていない。ナイジェリアの襲撃には西アフリカ最大のイスラム過激派「ボコ・ハラム」の一派である「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」が関与しているとみられる。
ナイジェリア北部ではボコ・ハラムやISWAPなど、数十の過激派や武装勢力が活動している。
ボコ・ハラムは西アフリカで最も強力な過激派のひとつであり、その影響力は拡大し続け、隣国のカメルーン、ニジェール、チャドでも猛威を振るっている。
ナイジェリア政府とボコ・ハラムは戦争状態にあり、10数年にわたる戦いで3万5000人以上が死亡、260万人以上が住居を失ったと推定されている。