カメルーン憲法裁、主要野党候補の大統領選立候補を拒否

カムト氏は先月、選挙管理委員会が同氏を候補者名簿から除外したため、憲法裁に異議を申し立てていた。
アフリカ西部・カメルーンの憲法裁判所(Getty Images)

アフリカ西部・カメルーンの憲法裁判所は5日、今年10月に予定されている大統領選について、野党指導者カムト(Maurice Kamto)氏の出馬を求める申し立てを棄却した。

カムト氏は再選を目指すビヤ(Paul Biya、92歳)大統領の主要な対抗馬とみられている。

カムト氏は先月、選挙管理委員会が同氏を候補者名簿から除外したため、憲法裁に異議を申し立てていた。

地元メディアによると、首都ヤウンデの憲法裁と議会議事堂周辺に機動隊が配備されたという。

前日にはカムト氏の支持者とみられる市民が憲法裁周辺に集まり、機動隊が催涙ガス弾を発射。数十人が逮捕された。

カムト氏は過去の大統領選で10~15%の得票率を獲得してきた。ビヤ氏は前回選挙(2018年)も70%超で圧勝した。

地元の人権団体や活動家は選管が票を操作したと主張している。

ビヤ氏は先月、10月16日に予定されている大統領選への出馬を表明した。

ビヤ氏は世界最年長の大統領であり、1982年に前任者が辞任した際に権力を掌握。40年以上にわたり政権を維持してきた。

地元の人権団体や専門家はビヤ氏の健康状態に懸念を表明。昨年には42日間公の場に姿を見せなかったことが話題となった。

カメルーンの大統領の任期は7年。ビヤ氏は2008年の憲法改正で任期制限を撤廃した。

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