◎ボコ・ハラムは西アフリカで最も強力な過激派のひとつ。その影響力は拡大し続けており、ナイジェリア軍とは戦争状態にある。
カメルーンの地元当局は30日、隣国ナイジェリアに拠点を置くイスラム過激派組織ボコ・ハラムの攻撃でカメルーン陸軍の兵士ら8人が死亡したと明らかにした。
AP通信によると、ボコ・ハラムの戦闘員は北部のナイジェリア国境近くにある2つの町を攻撃し、税関職員3人、陸軍兵士3人、民間人2人を殺害したという。
APの取材に応じた地元当局者は「ボコ・ハラムの戦闘員が国境付近に大量に集まり、町や集落を攻撃しようとしている」と語った。それによると、陸軍兵士・警察官・民兵で構成されるグループがボコ・ハラムの攻撃を何とか食い止めているという。
ボコ・ハラムは西アフリカで最も強力な過激派のひとつ。その影響力は拡大し続けており、ナイジェリア軍とは戦争状態にある。
ボコ・ハラムの反乱は2009年頃から始まり、ナイジェリア北東部でシャリア(イスラム法)に基づく支配を確立。カメルーン、ニジェール、チャドにも侵攻し、兵士や民間人へのテロ攻撃を繰り返している。
この反乱の死者数は3万6000人以上、避難者は約300万人と推定されている。
カメルーン政府は29日、ボコ・ハラムの戦闘員が同日午後にナイジェリアから同国内に侵入し、テロ攻撃を行ったと発表。陸軍の大隊を国境付近の町などに配備したと明らかにしていた。