カメルーン大統領(92歳)が久しぶりに姿見せる、再選へ
ビヤ氏は世界最年長の大統領であり、1982年に前任者が辞任した際に権力を掌握。40年以上にわたり政権を維持してきた。
と大統領夫人(AP通信).jpg)
アフリカ西部・カメルーンで7日、92歳のビヤ(Paul Biya)大統領が久しぶりに公の場に見せた。
ビヤ氏は選挙集会で演説。週末の大統領選で再選を果たし次第、治安の悪化、若者の失業問題、インフラの劣化など、複数の課題に対処すると約束した。
ビヤ氏は世界最年長の大統領であり、1982年に前任者が辞任した際に権力を掌握。40年以上にわたり政権を維持してきた。
地元メディアによると、ビヤ氏は8期目の当選を果たす可能性が極めて高いようだ。
カメルーンの大統領の任期は7年。ビヤ氏は2008年の憲法改正で任期制限を撤廃した。
ビヤ氏は演説で、「皆様が抱える問題、未来への疑念を生む未達成の期待を私はよく承知している」と語った。
またビヤ氏は「自らの経験に基づき、これらの問題は克服不可能ではないと保証できる」と述べた。
ビヤ氏は今週、滞在先のスイスから帰国。滞在の理由は明らかにされていないが、ビヤ氏は近年、欧州の病院で定期的に治療受けている。
カメルーンは最貧国のひとつであり、天然資源に恵まれているにもかかわらず、経済は低迷し、若者の失業が社会問題になっている。
主な輸出品は原油、コーヒー、カカオ、木材などだが、一次産品への依存が高く、価格変動の影響を受けやすい。また、農業がGDPの大きな割合を占めており、農民の多くが自給自足農業に従事しているため、生産性が低い。
さらに、政治家による汚職が常態化し、公共資金の流用や不透明な行政が経済成長の妨げとなっている。インフラの未整備や教育・医療の不足も国の発展を阻んでいる要因のひとつである。加えて、北部や英語圏地域では武装勢力との衝突が続いており、治安の悪化が投資を遠ざけている。
こうした構造的課題を解決するためには、ガバナンスの改善、多角的な経済構造の構築、教育の充実などが求められている。