◎事件は22日と23日に発生。北部のチャド国境近くにある集落が武装集団の攻撃を受けた。
カメルーン北部で市民少なくとも50人が正体不明の武装集団に誘拐された。地元当局が24日、明らかにした。
それによると、事件は22日と23日に発生。北部のチャド国境近くにある集落が武装集団の攻撃を受けたという。
AP通信の取材に応じた地元当局者は、「これまでに7人が解放された」と語った。
カメルーン北西部の英語圏で活動する分離主義勢力はその他のフランス語圏地域から疎外されていると主張し、英語圏の独立国家を樹立するために2016年頃から国軍と戦っている。
国連によると、この分離独立紛争の死者数は推定6000~7000人。市民100万人近くが避難を余儀なくされたという。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチは2022年時点で民間人少なくとも4000人が戦闘に巻き込まれて死亡したと推定している。
北部地域で誘拐事件は珍しくなく、その多くに分離主義勢力がかかわっている。
22日に誘拐された市民の大半がチャド人だったようだ。23日の事件では集落から別の集落に移動していたグループが狙われたという。
カメルーンは隣国ナイジェリアに拠点を置くイスラム過激派組織ボコ・ハラムの攻撃にもさらされている。