◎国連によると、ブルキナの国土のおよそ半分が軍政の管理下になく、過激派の支配下に置かれている。
ブルキナファソ、首都ワガドゥグ、大統領に選出されたトラオレ大尉(Getty Images)

西アフリカ・ブルキナファソの軍事政権を率いるトラオレ(Ibrahim Traore)大尉が20日、首都ワガドゥグの国営テレビ本社を視察した。

報道によると、国営テレビRTBの本社ビルは先週、イスラム過激派とみられる武装集団の攻撃を受け、かなりの被害を受けたという。

RTBはトラオレ氏が同社の職員と数時間にわたって懇談したと報じた。

ブルキナは人口約2000万人の内陸国。過去10年間、国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系組織による暴力に悩まされてきた。

国連はこの紛争で数万人が死亡、数百万人が国外に逃亡したと推定している。

昨年9月のクーデターで前軍政を追放し、世界最年少の大統領となったトラオレ氏は旧宗主国のフランスや米国との関係を断ち、ロシアに急接近。治安維持任務を支援するよう求めている。

トラオレ氏はRTBの取材に対し、「我々は決して逃げない。テロリストを打ち負かし、全領土を奪還するまで戦い続ける」と語った。

一部の市民はトラオレ氏が安全な場所に身を隠し、何の作戦も立てずに陸軍兵士を危険地帯に送り込んでいると非難している。

トラオレ氏はインタビューの中で市民の主張を否定。「私は兵士であり、逃げも隠れもしない。退却も降伏もせず、両親と神以外の前でひざまずくことは絶対にない」と反論した。

またトラオレ氏は多くのメディアがブルキナの現状を「危機的」と報じていることについて、「西側のメディアが偽情報を拡散している」と主張した。

AP通信によると、ニジェール国境近くで先週、陸軍兵士少なくとも107人がアルカイダ系組織に殺害されて以来、組織内で動揺が広がり、新たなクーデターが起きるという噂が広まっているという。

トラオレ氏は「多くのメディアが偽情報を拡散している。恥を知るべきだ」と主張した。

国連によると、ブルキナの国土のおよそ半分が軍政の管理下になく、過激派の支配下に置かれている。

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