◎西アフリカのサヘル地域で進行中の紛争は激しさを増し、多くの民間人が犠牲になっている。
ブルキナファソ軍は5日、隣国のガーナとトーゴに近い国境の町でイスラム過激派が銃を乱射し、市民少なくとも6人が死亡したと発表した。
事件は4日遅くに発生と伝えられている。現場は国境の町ビトゥの住宅地の外れ。
AFP通信は治安筋の話を引用し、「過激派は市内で銃を乱射し、近くの森に逃げ込んだ」と報じている。
軍事政権と協定を結んでいる民兵組織VDPは声明で、「狂った聖戦士たちは教師4人を含む市民少なくとも6人を射殺し、近くの森に逃げ込んだ」と述べているが、それ以上の詳細は不明。
ビトゥの教育機関によると、市内の高校の校長と教師3人の死亡を確認したという。身元と死因は明らかにされていない。
AFP通信によると、ビトゥで教育関係者がテロに巻き込まれたのは2019年4月以来約3年半ぶり。
AFPの取材に応じた教育機関の関係者は、「卑怯で野蛮なテロを非難する」と述べた。
ビトゥは首都ワガドゥグーの南東200kmに位置する人口約10万人の町。トーゴとガーナの国境に近く、交易が盛んだ。
西アフリカのサヘル地域で進行中の紛争は激しさを増し、多くの民間人が犠牲になっている。
国連の調査によると、ブルキナ、マリ、ニジェールで今年過激派に殺害された民間人は7月末時点で2000人を超え、昨年の通年を上回った。その数は現在も増え続けている。
ブルキナでは2015年以来、国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派が各地で活動を続け、市民200万人が避難民になったと推定されている。
報道によると、過激派はこの数カ月、主に同国の北部と東部で活動しているという。
先月26日に北部で発生した即席爆弾による攻撃では兵士少なくとも4人が死亡。同じ日に北東部で発生したテロ攻撃では民間人3人が死亡した。