◎事件は北西部デドゥグの道路で発生。武装勢力はMSFの車を銃撃し、逃亡した。
国際医療援助団体「国境なき医師団(MSF)」は8日、ブルキナファソで活動していたチームの車両が武装勢力の攻撃を受け、職員2人が死亡したと発表した。
MSFによると、事件は北西部デドゥグの道路で発生。武装勢力はチームの車を銃撃し、逃亡した。
この攻撃で職員4人のうち2人が死亡。残り2人は何とか生還したという。
MSFは攻撃を受け、北西部地域での活動を停止した。
MSFによると、死亡したのはいずれも30代のブルキナ人。MSFの職員として数年前から北西部地域で働いていた。
MSFは声明で攻撃を非難し、「人道支援チームに対する攻撃に衝撃を受け、憤りを覚える」と断じた。「2人は負傷者を助けるために働いていました...」
ブルキナ軍政はこの攻撃に関する声明を出しておらず、犯行声明も出ていないとみられる。
ブルキナ北部を含むサヘル地域では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系の過激派が猛威を振るっており、同国で2015年以降の紛争に巻き込まれ難民になった民間人は200万人と推定され、数千人が死亡した。
過激派の暴力は国民の怒りと政府への不信感を増幅させ、昨年だけで2度クーデターが発生した。
9月のクーデターで世界最年少の大統領となったトラオレ(Ibrahim Traore)大尉は「テロリストの大群に占領された領土を征服する」と宣言したが、暴力の波に押されているように見える。
ECOWAS(西アフリカ諸国経済共同体)によると、ブルキナ軍政は国土の60%しか管理できておらず、残り40%は過激派の支配下に置かれている。