◎過激派の影響で閉鎖された学校は5709校にのぼり、今年初めの2倍に達した。
子どもの権利保護団体「セーブ・ザ・チルドレン」は24日、ブルキナファソの学生約100万人がイスラム過激派の台頭による治安悪化で学校に通えずにいると警告した。
同団体によると、過激派の影響で閉鎖された学校は5709校にのぼり、今年初めの2倍に達したという。
過激派は欧米の教育が行われているとして、学校を標的にしている。
セーブ・ザ・チルドレンは声明で、「学校の閉鎖数は全体の22%に達し、確認できているだけで100万8327人もの生徒が影響を受けている」と述べている。
ブルキナの文部科学省によると、教師も閉鎖の影響を受けており、その数は2万8000人を超えたという。
セーブ・ザ・チルドレンのブルキナ支部はこの状況を「惨状」と呼び、国際社会に支援を呼びかけた。「関係国、ドナー、人道機関はこの惨状のリスクを軽減する代替案を早急に見つけ、資金を提供する必要があります...」
また同支部は「子供の教育を受ける権利を奪うことは許されない」と強調した。
西アフリカのサヘル地域で進行中の紛争は激しさを増し、多くの民間人と兵士が犠牲になっている。
国連によると、ブルキナ、マリ、ニジェールで今年過激派に殺害された民間人は7月末時点で2000人を超え、昨年の通年を上回った。その数は現在も増え続けている。
ブルキナでは2015年以降、国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派が暗躍し、市民200万人が避難民になったと推定されている。
9月末の軍事クーデターでダミバ(Paul-Henri Sandaogo Damiba)中佐を追放したトラオレ(Ibrahim Traore)大尉は先月、大統領に就任。今月11日に暫定議会を発足させ、「テロリストの群れから領土を奪還する」と誓った。
ブルキナファソではこの10カ月で2度クーデターが起きている。
ECOWAS(西アフリカ諸国経済共同体)によると、ブルキナ軍は国土の60%しか管理できておらず、残り40%は過激派の支配下に置かれている。