◎ブルキナと隣国マリを中心とするサヘル地域では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系の過激派が猛威を振るっている。
ブルキナファソ北部でイスラム過激派とみられる武装集団が陸軍兵士らに待ち伏せ攻撃を仕掛け、少なくとも34人を殺害した。地元当局が26日に明らかにした。
軍政によると、陸軍兵士と民兵の合同部隊は26日、過激派に包囲された町に支援物資を運ぶ途中、攻撃を受けたという。
軍政の報道官はフェイスブックに声明を投稿。「陸軍部隊は40人以上のテロリストを無力化した」と述べている。
AFP通信は治安筋の話しとして、「陸軍側の死者の大半は民兵」と報じた。正確な数は不明だ。
AFPによると、武装集団は合同部隊だけでなく、近くの集落にも攻撃を仕掛けたという。
過激派の支配下にある東部の集落でも26日、陸軍の補助要員とみられる4人が何者かに殺害された。
この集落では同日、過激派のテロ攻撃が急増していることと、この地域への支援物資輸送が滞っていることに抗議するデモが行われたようだ。
ブルキナと隣国マリを中心とするサヘル地域では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系の過激派が猛威を振るっている。
2015年以降の暴力で死亡した市民と兵士は1万人を超え、200万人以上の国内避難民になったと推定されている。
昨年9月のクーデターで旧軍政を追放し、世界最年少の大統領となったトラオレ(Ibrahim Traore)大尉は過激派に支配された領土を「征服」すると宣言したものの、暴力の波に圧倒されているように見える。
マリの国境付近で5月末に発生した過激派の待ち伏せ攻撃では民間人少なくとも2人が死亡したと伝えられている。過激派は食料を輸送していたトラックを狙ったとされる。