◎ブルキナ北部を含むサヘル地域では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系の過激派が猛威を振るっている。
2015年6月3日/ブルキナファソ東部(Getty Images/AFP通信)

ブルキナファソの治安当局は16日、東部タポア州でイスラム過激派とみられる武装集団によるテロ攻撃が発生し、兵士2人を含む少なくとも5人が死亡したと明らかにした。

AFP通信によると、武装集団は100人以上で行動し、タポア州の集落を襲撃したという。

AFPは治安筋の話を引用し、「軍とボランティア部隊はテロリスト15人以上を無力化した」と報じている。

地元住民は少なくとも5人が殺害されたと証言しているが、詳細は不明だ。AFPによると、武装集団は軍と対峙した後、撤退したという。

タポア州の自治体や市民団体などで構成される部会は16日、報道機関に宛てた声明で、軍事政権にテロリストを取り締まるよう強く要請した。

この部会によると、武装集団は数週間前から州内で暴れまわり、確認できているだけで50人以上を殺害したという。

軍政は対テロ作戦を進めているが、部会によると、治安部隊は州の2つの町にしか配備されていないようだ。

ブルキナ北部を含むサヘル地域では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系の過激派が猛威を振るっており、同国で2015年以降の紛争に巻き込まれ難民になった民間人は200万人に達し、1万人以上が死亡したと推定されている。

地元の人権団体などによると、過激派の攻撃はこの数週間増加傾向にあり、先週は確認できているだけで民間人60人、先々週は50人が殺害されたという。

過激派の暴力は国民の怒りと政府への不信感を増幅させ、昨年だけで2度軍事クーデターが発生する事態となった。

9月のクーデターで世界最年少の大統領となったラオレ(Ibrahim Traore)大尉は「テロリストの大群に占領された領土を征服する」と宣言したが、暴力の波に押されているように見える。

サヘル地域の過激派はブルキナだけでなく隣国のマリやニジェールでも猛威を振るっている。

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