◎西アフリア諸国はサハラ砂漠以南のサヘル地域に拠点を置くアルカイダやイスラム(ISIS)系組織の暴力に直面している。
ブルキナファソ政府は4日、イスラム過激派組織と思われる武装集団が北西部の集落を襲撃し、少なくとも22人を殺害したと発表した。
自治体の報道官によると、武装集団は3日遅くに北西部コッシの村を襲撃したという。
西アフリア諸国はサハラ砂漠以南のサヘル地域に拠点を置くアルカイダやイスラム(ISIS)系組織の暴力に直面している。
国連によると、サヘル紛争(マリ北部紛争)の死者はブルキナファソだけで2000人以上と推定され、200万人近くが故郷を追われた。
ブルキナファソの軍事政権は今年1月にカボレ(Roch Kabore)大統領を追放し、ジハード組織の取り締まりを強化すると国民に約束したが、暴力の波は全国に拡大しつつある。
国連によると、同国内で今年2月~5月の間に発生した暴力事件は確認されているだけで530件を超え、昨年同時期の2倍以上に増加した。
AP通信は政府筋の話を引用し、「先月第1週と第2週にジハード組織による虐殺が12件報告され、少なくとも135人が死亡した」と報じている。
政府は先月末、ジハード組織が活動を活発化させている東部と北部地域に軍事境界線を設定し、2つの対テロ作戦地域(緩衝地帯)を設けると発表した。
2地域の住民は2週間以内に自宅を離れるよう命じられたが、避難先は指定されていない。
地元メディアによると、ジハード組織は活動エリアを西部に拡大しつつあり、今回襲撃を受けた北西部コッシの村はジハード組織の支配下に置かれた可能性が高いという。