ブルキナファソ軍政が国内の全政党を解体、イスラム過激派の暴力続く中
この措置は2022年9月のクーデター以降続く軍政による野党活動への規制強化の一環であり、多党制を「粉砕」する内容となっている。
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ブルキナファソの軍事政権は29日、同国に存在するすべての政党を解体し、政党に関する法制度を撤廃する大統領令を閣議で承認したと発表した。この措置は2022年9月のクーデター以降続く軍政による野党活動への規制強化の一環であり、多党制を「粉砕」する内容となっている。
国営メディアによると、この新たな法令は国内に存在するすべての政治党派および政治的結社を正式に解散させるものであり、政党が保有していた資産はすべて国家に移管されるという。これまで政党活動は既に停止状態にあり、今回の決定はその状況を法的に確定させるものだとしている。
軍政の最高指導者であるトラオレ(Ibrahim Traore)大尉の報道官は全政党を解体した理由について、「政党が設立時の指針から逸脱し、市民間の分断を助長し、社会的結束を弱めてきたと判断したためだ」と語った。これを受け、政党規制に関する現行の法律は撤廃され、今後新たな法案が提出される予定だ。
ブルキナはかつて多党制民主主義国家として、2020年総選挙には100以上の政党が登録され、15党が議会に議席を有していた。しかし、軍政はクーデター後、段階的に政治的自由を制限し、選挙管理委員会の解散や選挙延期などを進めてきた。その流れの中で、既存の政党制度そのものが廃止されるに至った。
トラオレ氏は治安悪化への対応や政治的混乱の収拾を名目に権力を掌握したが、文民統治への移行は進展していない。2024年には選挙の延期が発表され、選挙管理委員会が解散されたほか、政党解散の法令はその延長線上にあるとの見方が強い。
国際的には、この動きは市民的自由の後退と受け止められており、西アフリカ地域や国際社会から懸念が示されている。ブルキナは周辺のマリやニジェールと同様、軍による統治が続く国の一つであり、民主主義や統治の正当性に対する疑問が高まっている。
軍政は国内の治安環境の悪化、特にイスラム過激派組織との衝突が続く中で統治の正当性を主張しているが、政治制度の根本的変更は国民の政治的参加機会を大きく制限するものとなっている。政党の解散と法制度の撤廃は、軍政下での統制強化を象徴する出来事として、今後の政治的展開に大きな影響を与えるとみられる。
