イスラム過激派が集落襲撃、60人殺害 ナイジェリア北東部
事件は州郊外の集落で5日深夜に発生。国内の避難民キャンプから最近戻ったばかりの住民が標的になった。
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ナイジェリア北東部ボルノ州でイスラム過激派ボコ・ハラムとみられる武装集団が集落を襲撃し、住民少なくとも60人を殺害した。地元当局が6日、明らかにした。
それによると、事件は州郊外の集落で5日深夜に発生。国内の避難民キャンプから最近戻ったばかりの住民が標的になった。
AP通信は地元当局者の話しとして、「ボコ・ハラムの一派が住民を虐殺した」と伝えている。
ボルノ州は過去16年間、ボコ・ハラムやその関連組織「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」の反乱の拠点となってきた。
ボコ・ハラムは西アフリカで最も強力な過激派のひとつであり、その影響力は拡大し続け、隣国のニジェール、チャド、カメルーンなどでも猛威を振るっている。
ボルノ州知事は6日遅くの記者会見でボコ・ハラムを非難し、「この襲撃で60人以上の市民が殺害されたと報告を受けている」と明らかにした。
集落の酋長は地元テレビ局のインタビューで、「テロリストたちはナタや斧で住民を切り殺し、家屋に火を放ち、家畜を略奪した」と語った。
それによると、この襲撃を受け、100人以上が避難を余儀なくされたという。
ナイジェリア北中部ではボコ・ハラムやISWAPなど、数十の過激派や武装勢力が活動している。
中央政府とボコ・ハラムは戦争状態にあり、10数年にわたる戦いで3万5000人以上が死亡、260万人以上が住居を失ったと推定されている。
ボコ・ハラムは2009年に西欧の教育に反対し、過激なイスラム法を導入するための武装闘争を開始した。
軍は先月末、ボルノ州を含む北部地域における8カ月間の対テロ作戦で過激派やテロ組織の兵士592人を殺害したと発表。24年の戦果を上回ったと報告していた。
軍は現在、北中部地域で大規模な対テロ作戦を実施中。9月3日にはボルノ州郊外の森林地帯にある過激派の拠点を空爆し、15人を殺害した。