スポンサーリンク
▽リビアは2011年の革命以来、欧州への亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの亡命希望者の中継地になっている。
サハラ砂漠(Getty Images)

アフリカ北部・リビアの治安部隊が南東部の砂漠地帯で集団墓地を発見し、移民とみられる28人の遺体を収容した。政府が9日、明らかにした。

それによると、墓地はクフラ北方の砂漠で見つかり、そのすぐ近くで76人の移民が拘束されたという。

クフラは首都トリポリから1700キロほど離れている。

リビアは2011年の革命以来、欧州への亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの亡命希望者の中継地になっている。

同国で活動する人身売買組織は不安定な情勢を利用して多くの利益を上げているとみられ、エジプト、アルジェリア、スーダンなど、少なくとも6カ国から移民を海岸に移送。頼りないゴムボートや木造船に乗せ、地中海に送り出している。

自力で海岸を目指す移民たちは途中で力尽きた仲間を埋葬し、港を目指す。

6日には同国南東部の砂漠地帯で19人の遺体が見つかった。

リビア赤新月社は先週、西部ザウィヤの港沖で移民とみられる10人の遺体を収容している。

西部政府はフェイスブックに声明を投稿。「不法移民から自由を奪い、拷問を加え、残酷かつ屈辱的かつ非人道的な扱いをした一団がいた」と書いた。

また西部政府は生存者の証言に基づき、3人の容疑者(リビア人と外国人2人)を拘束したと明らかにした。

リビアは2011年の革命後、政治的な行き詰まりと争いにより東部と西部に分裂。2つの政府が発足した。混乱が収束する見通しは立っていない。

国連の承認を受けるドベイバ(Abdul Hamid Dbeibah)首相と対立する東部政府のバシャガ(Fathy Bashagha)首相はシルトに拠点を置き、21年3月頃から権力闘争を続けている。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク