リビア沖で移民船沈没、50人の死亡確認=国際移住機関
この事故は東部トブルク沖約60キロの地点で14日に発生。船は炎上後、沈没した。
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アフリカ北部・リビア沖で70人余りのスーダン難民を乗せた船が沈没した事故について、国連の専門機関である国際移住機関(IOM)は18日、50人の死亡が確認されたと明らかにした。
この事故は東部トブルク沖約60キロの地点で14日に発生。船は炎上後、沈没した。
IOMは16日の声明で、スーダン難民75人を乗せた船が沈没し、24人が救助されたと発表していた。
リビア赤新月社は15日、トブルクの沿岸でこの事故の犠牲者とみられる遺体を複数発見・収容したと発表。それ以上の詳細は明らかにしておらず、何体収容したかも不明である。
地元テレビ局は16日、トブルクの海岸に4~5人の遺体が打ち上げられたと報じていた。
リビア北西部の沖合では16日、沿岸警備隊が移民船を拿捕し、子供を含む35人を救助した。
リビアは2011年の革命以来、欧州への亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの亡命希望者の中継地になっている。
同国で活動する人身売買組織は不安定な情勢を利用して利益を上げているとみられ、エジプト、アルジェリア、スーダンなど、少なくとも6カ国から移民を北部の海岸に移送。ゴムボートや木造船に乗せ、地中海に送り出している。
IOMによると、今年1月から7月末の間に、リビア沖で少なくとも434人の移民が死亡、611人が行方不明となり、1万4100人以上が沿岸警備隊に拿捕され、収容施設に送られたり、本国に送還されたという。
IOMは地中海ルートで2014年以降、3万人以上の移民・難民が死亡または行方不明になったと報告している。
国連のデータによると、25年2月時点で、44カ国出身の移民約86万7055人がリビアに居住している。