SHARE:

セネガル沖で移民船座礁、112人保護=報道

サハラ砂漠以南の紛争地から逃れた何万人もの移民がアフリカ北西部のモーリタニア、セネガル、モロッコ、アルジェリアからスペイン領カナリア諸島を目指し出港する。
アフリカ西部・セネガル、海岸に流れ着いた移民船と地元住民(AP通信)

アフリカ西部・セネガルの海岸に移民を乗せた船が流れ着き、112人が保護された。当局が16日、明らかにした。

それによると、船は首都ダカール沖で座礁したという。

移民たちはアフリカ北西部沖のスペイン領カナリア諸島を目指していたとみられる。

AP通信の取材に応じた当局者は、「大きな船が座礁しているという通報を受け、現場に急行し、移民たちを保護した」と語った。

地元警察によると、船長は16日の朝方に船を放棄し、逃走したという。移民たちはセネガル、マリ、ガンビア出身であった。船はガンビアを出発し、途中でエンジンが故障、セネガルに流れ着いた。

サハラ砂漠以南の紛争地から逃れた何万人もの移民がアフリカ北西部のモーリタニア、セネガル、モロッコ、アルジェリアからスペイン領カナリア諸島を目指し出港する。

このルートは世界で最も危険な航路のひとつであり、遭難したらまず助からない。

これまでに何千人もの移民が行方不明になり、遺骨が大西洋の反対側(米国やカリブ諸国)に流れ着くこともある。

スペインのNGO「カミナンド・フロンテラス(Caminando Fronteras、CF)」は昨年末、24年1月1日~12月5日までの間に海路でスペインを目指した移民1万457人が死亡または行方不明になったと明らかにした。

スペイン内務省によると、2024年にカナリア諸島に上陸した移民は約4万7000人、23年は約4万人であった。

モーリタニア沖では先月末に移民船が転覆。少なくとも70人の死亡が確認された。この船にはセネガル人やガンビア人など、150~160人が乗船していたとされる。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします