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ソマリア海賊がマルタ船籍のタンカー拿捕、24人拘束

武装集団は機関銃とRPGを使用し、タンカーを拿捕。乗組員24人を拘束したという。
アフリカ東部・ソマリア沖をパトロールする巡視艇(AP通信)

アフリカ東部・ソマリア沖を航行していたマルタ船籍のタンカーが海賊とみられる武装集団の攻撃を受けた。現地メディアが6日に報じた。

それによると、武装集団は機関銃とRPGを使用し、タンカーを拿捕。乗組員24人を拘束したという。

EUの海軍部隊アスピデスは声明で、「ソマリアの海賊による民間船舶の拿捕は24年5月以来であり、関係当局が調査を進めている」と述べた。

同タンカーの所有者も声明を出し、拿捕されたことを認めた。

それによると、「ヘラス・アフロディーテ号」はインドから南アフリカのダーバンへガソリンを輸送中であった。

イギリスの民間警備会社Ambreyは6日、襲撃者がRPGを含む武器を使用したと説明。襲撃後、24人の乗組員は船内に閉じ込められたという。ヘラス・アフロディーテ号に警備員は乗っていなかったとされる。

ソマリア沖で横行していた海賊行為は2011年をピークに減少していたものの、過去2年で新たな攻撃が何件か報告されている。

米国やEUなど、多くの西側諸国がソマリア沖で海上警備に当たっている。

世界銀行はソマリアの海賊が2005~12年にかけて、乗組員を人質にすることで3億4000万~4億1300万ドルを稼いだと推定している。

海賊の脅威は国際的なパトロールの強化、ソマリア政府の取り締まり強化、その他努力によって減少した。

しかし、ガザ紛争をめぐってイエメンの親イラン武装組織フーシ派が紅海で船舶への攻撃を開始した後、海賊がそれに便乗して活動を活発化。海賊による襲撃は昨年、増加に転じた。

ソマリア沖では昨年、海賊によるシージャックが少なくとも7件報告されている。

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