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▽軍事政権と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」はコメントと出しておらず、どちらの攻撃かは分かっていない。
スーダン、ダルフール西部の集落(Getty Images/AFP通信)

世界保健機関(WHO)は26日、アフリカ北東部・スーダンの北ダルフール州の病院が攻撃を受け、少なくとも70人が死亡、19人が負傷したと明らかにした。

テドロス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長はX(旧ツイッター)に投稿。「北ダルフール州の州都エルファーシルにある病院がひどい攻撃を受けた」と書いた。

地元当局はドローン空爆があったと報告している。空爆は24日に行われ、30人が死亡。翌日、さらに現場で37人の死亡が確認され、犠牲者の数は67人にのぼったとしている。

軍事政権と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」はコメントと出しておらず、どちらの攻撃かは分かっていない。

軍政とRSFは23年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1300万人以上が避難を余儀なくされ、うち300万~350万人が周辺国に逃れたと推定されている。

激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。

国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。

RSFはハルツームを含む国土の半分を支配している。

RSFはダルフール5州のうち4州(東、西、中央、南)を支配するも、軍政とその支援民兵が激しい抵抗を続ける北ダルフール州は制圧できずにいる。

RSFは昨年5月以来、エルファーシルを包囲しているが、軍と支援民兵の激しい抵抗に遭い、逆に領土を失ったとされる。

エルファーシルの病院攻撃に言及した国際機関はWHOが初めて。スーダンの地元メディアは「病院で爆発があった」「RSFが病院に自爆ドローンを送った」などと報じている。

テドロス氏は声明で、「この攻撃により少なくとも70人が死亡、19人が負傷。病院は当時、患者でごった返していた」と述べたが、それ以上の詳細には言及しなかった。

米国は軍政とRSF双方に制裁を科しているが、戦争を止められずにいる。

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