武装集団が鉱山襲撃、12人死亡、複数人拉致 ナイジェリア
ナイジェリアでは近年、このような鉱山地帯や農村地域で武装勢力による暴力が繰り返されている。
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ナイジェリア中部プラトー州で正体不明の武装集団が鉱山を襲撃し、少なくとも12人が死亡、数人が誘拐された。地元当局が17日、明らかにした。
それによると、事件は同州郊外の採掘現場で16日夜に発生。複数の武装兵が発砲し、作業員とみられる3人が拉致され、複数人が病院に搬送され治療を受けているという。
地元当局はこの襲撃について、襲撃者は16日の夕方から夜にかけて現場に侵入し、鉱山労働者らに向けて無差別に発砲。生存者は襲撃者を「フラニ族の民兵」と説明している。
この攻撃で12人が死亡、少なくとも3人が誘拐されたほか、5人が負傷した。
ロイター通信は当局者の話しとして、「多くの者がまだ所在不明であり、被害者の数は増える可能性がある」と伝えている。
警察当局はこの襲撃について調査を開始し、被害状況や犯行グループの特定を進めている。プラトー州はナイジェリア中部に位置し、農牧民と農耕民の対立が長年、流血事件につながってきた地域である。地元コミュニティのリーダーらは、特にフラニ族に関連するとみられる武装勢力による襲撃が頻発しており、住民の安全が深刻に脅かされていると懸念している。
ナイジェリアでは近年、このような鉱山地帯や農村地域で武装勢力による暴力が繰り返されている。これらの暴力はしばしば資源や農地を巡る対立、さらに民族的・宗教的な緊張が背景にあると指摘されており、プラトー州は「中部地帯」と呼ばれる地域の不安定化の象徴ともなっている。多くの住民は自衛のために武装せざるを得ない状況に追い込まれており、地域社会の分断と治安悪化を一層深刻化させている。
事件を受け、地域住民や活動家らは中央政府に対して、治安部隊の派遣や武装勢力への厳格な対応を求める声明を出した。
プラトー州を含む中部地域の不安はナイジェリア全土の安全保障にとっても大きな課題となっている。地方自治体や国家レベルの対策強化が急務であり、住民の生命と財産を守るための包括的な取り組みが求められている。
