▽南スーダンは2011年に独立。2年後の2013年、キール大統領に忠実な組織がマシャール副大統領の支持勢力に攻撃を仕掛け、内戦が勃発。18年の和平合意で終結した。
とマシャール副大統領(Ben-Curtis/AP通信).jpg)
アフリカ東部・南スーダンの首都ジュバにあるマシャール(Riek Machar)副大統領の自宅が武装グループに包囲され、紆余曲折の末、数人が逮捕された。現地メディアが5日に報じた。
それによると、マシャール氏の同盟者と考えられている陸軍の副司令官と閣僚1人、そのボディガードと家族が逮捕されたという。
地元ラジオ局は当局者の話しとして、「マシャール氏の自宅を包囲した武装グループは陸軍との協議の末、撤退した」と伝えている。
南スーダンは2011年に独立。2年後の2013年、キール(Salva Kiir)大統領に忠実な組織がマシャール氏の支持勢力に攻撃を仕掛け、内戦が勃発。18年の和平合意で終結した。その犠牲者は40万人以上と推定されている。
マシャール氏は先月、キール氏の閣僚人事に異議を唱え、この和平合意から離脱すると警告していた。
報道によると、逮捕された陸軍副司令官と閣僚は北部地域で4日に発生した戦闘の件で拘束され、5日に逮捕されたという。理由は明らかになっていない。
マシャール氏の政党はコメントを出していないが、報道官は5日、「マシャール副大統領の自宅包囲と一連の逮捕劇は和平合意を危険にさらすものだ」と批判した。
欧米の特使団は先週、指導者たちに緊張緩和を促していた。
マシャール氏の陣営は昨年7月、調停者が提示した案が和平合意に基づいていないとして、協議を一方的に打ち切った。
この協議は和平合意に加わっていない反体制派と政府との間で行われている。協議は紆余曲折の末、昨年12月に再開された。
和平合意はまだ完全に履行されていない。軍司令部の統一など、政府は約束した改革をまだ実施できていない。大統領選挙も延期を繰り返し、2026年に行われる予定だが、先行きは不透明だ。