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武装勢力が集落襲撃、38人殺害、女性や子ども拉致 ナイジェリア

北部地域ではこの種の襲撃が頻発し、治安情勢の深刻さが改めて浮き彫りになっている。
2023年3月18日/ナイジェリア、最大都市ラゴスの警察官(AP通信)

ナイジェリア北西部ザムファラ州で正体不明の武装勢力が集落を襲撃し、少なくとも38人が死亡、大勢が誘拐された。地元警察が23日、明らかにした。それによると、事件は同州郊外の集落で2月19~20日にかけて発生したという。州警察の報道官は声明で、「当局は襲撃前にテロ攻撃の情報を得ていたものの、部隊は悪路のため襲撃前に現場に到着することができなかった」と述べた。武装集団は襲撃時、住民に向けて無差別に発砲したという。

警察は現在、誘拐されたとみられる女性や子どもの名簿をまとめている。誘拐された人数については確定していないとのこと。

襲撃はザムファラ州だけでなく近隣のケビ州でも同時期に発生。ケビ州では別の武装勢力による攻撃で33人が殺害されたと伝えられている。北部地域ではこの種の襲撃が頻発し、治安情勢の深刻さが改めて浮き彫りになっている。

アフリカ連合(AU)は声明でこの襲撃を強く非難し、「テロ行為や暴力的過激主義は、特に女性や子どもを含む民間人への重大な人権侵害であり、平和と安定に対する深刻な脅威だ」として、誘拐された人々の即時解放を求めた。声明では、民間人を標的としたいかなる暴力も容認できないと強調している。

ナイジェリアは西アフリカ最大のイスラム過激派ボコ・ハラムを含む複数の武装勢力のテロ攻撃など、深刻な治安危機に直面しており、政府はこれまで治安部隊の強化や軍の展開を進めてきたものの、各地で襲撃や誘拐事件が後を絶たない。これに対し米国は軍を派遣し、ナイジェリア軍の訓練や助言を行うなど支援を強化している。しかし、広大な地域に点在する村々では道路や輸送網の未整備が警察や軍の迅速な対応を阻む要因となり、住民の安全確保は依然として大きな課題となっている。

ザムファラ州では武装勢力の襲撃による死傷者や誘拐被害が多発し、市民生活や地域の安定を大きく損なっている。今回の事件を受けて国際社会からも非難と支援の声が上がる一方で、暴力の根絶に向けた包括的な対策の必要性が改めて指摘されている。

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