◎学生の逮捕・起訴は活動家の怒りを煽り、多くの権利団体も即時釈放を求めていた。
ナイジェリア当局は4日、大統領夫人の名誉を棄損したとして逮捕された大学生の起訴が取り下げられたと発表した。
24歳のモハメッド(Aminu Adamu Mohammed)さんは先月、ツイッターでブハリ(Muhammadu Buhari)大統領の妻の名誉を著しく棄損したとして逮捕・拘留された。
報道によると、検察は「同情的な理由」でモハメッドさんの起訴を取り下げたという。
モハメッドさんは2日に釈放された。
検察は「被告は虚偽の情報を拡散し、大統領夫人の名誉を棄損した」と主張したが、モハメッドさんはこれを否定した。
検察によると、モハメッドさんは大統領夫人が公金を不正使用したと示唆するツイートを投稿したという。
モハメッドさんは釈放後にツイートと動画メッセージを投稿。大統領夫人に謝罪した。
モハメッドさんは動画の中で、「あなたの気持ちを傷つけるつもりはなかった。ごめんなさい」と述べている。
またモハメッドさんは逮捕・拘留を人生最悪の経験と呼んだ。
モハメッドさんは詳細には言及せず、「私の経験は皆の教訓になる」と述べ、支援を表明したツイッターユーザーに謝意を示した。「本当にありがとう。みんな」
この謝罪は新たな騒動に発展し、ツイッター上で論争を巻き起こしている。
一部のユーザーは「謝るのは大統領だ」「学生を脅迫し、謝罪を強制した」などと主張している。
しかし、大半のユーザーが「偽情報を流すべきではない」と指摘。「謝罪は正しい判断」と投稿している。
学生の逮捕・起訴は活動家の怒りを煽り、多くの権利団体も即時釈放を求めていた。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは1日、モハメッドさんが拷問や不当な扱いを受けたと報告し、「人権侵害甚だしい」と糾弾した。
警察はこの疑惑に対するコメントをまだ出していない。
モハメッドさんは北部ジガワ州にある大学で環境管理を学び、12日から期末試験を受けるという。