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アルジェリア、UAEとの航空サービス協定解除へ

対象となる協定は2013年5月にアブダビで署名、2014年12月に大統領令で承認・公布されたもので、今後外交ルートを通じてUAE側に解除通知を送付するとしている。
アフリカ北西部・アルジェリア、首都アルジェ(ロイター通信)

アフリカ北部・アルジェリア政府は7日、アラブ首長国連邦(UAE)との間で締結していた航空サービス協定の取消手続きを正式に開始したと発表した。対象となる協定は2013年5月にアブダビで署名、2014年12月に大統領令で承認・公布されたもので、今後外交ルートを通じてUAE側に解除通知を送付するとしている。国際民間航空機関(ICAO)にも必要な手続きを通知する意向を示した。

アルジェリア国営放送が伝えた声明では、航空サービス協定の取消は協定に定められた第22条に基づく措置であると説明されたものの、政府当局から明確な理由は示されていない。今回の動きについてUAE政府からの公式コメントも発表されていない。

これまでアルジェリア国内の報道機関は、UAEに対して強い批判を展開してきた経緯がある。特に近年、UAEが地域情勢の不安定化を助長しているとする報道が相次ぎ、その姿勢が外交関係に影響を及ぼしているとの見方が出ていた。2025年10月にはテブン(Abdelmadjid Tebboune)大統領が湾岸協力会議(GCC)加盟国との関係について言及した際、UAEとの関係だけが他国と比べて冷え込んでいることを示唆する発言をしていた。テブン氏はサウジアラビア、クウェート、オマーン、カタールとの関係は「兄弟的だ」と述べつつ、UAEについては内政干渉や不安定化工作への懸念を示唆していたと報じられている。

航空サービス協定は両国間の定期航空便運航や相互の空域利用の枠組みを規定するもので、協定が正式に解除されれば、両国間の航空路線運営や商業航空の運航条件に大きな影響を及ぼす可能性がある。具体的な運航停止や便数削減などの措置についてはまだ明らかになっていないが、両国間の航空ネットワークやビジネス、人の往来に対して何らかの影響が及ぶことが予想される。

アフリカ北部と湾岸地域を結ぶ航空便は経済・観光面で重要な役割を果たしており、特にUAEは中東地域の航空ハブとして国際線ネットワークを拡大してきた。アルジェリアも同地域との交流や貿易の拡大を模索する中で、航空輸送は戦略的なインフラと位置付けられている。協定の取消が両国の外交関係全体にどのような影響を与えるかは、今後の動向を見極める必要がある。

アルジェリア政府は今後、正式通知の発出後にICAOや関連国際機関と協調しながら、解除プロセスを進める見込みだ。両国間の外交関係は既に緊張が高まる局面を迎えており、航空協定の取消はその象徴的な出来事として国際社会の関心を集めている。

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