◎事故は22日に発生。モーリタニアの首都ヌアクショット沖で沈没し、沿岸警備隊が120人を救助した。
アフリカ北西部・モーリタニア沖で約300人の移民を乗せたボートが転覆し、15人が死亡、少なくとも150人が行方不明になっている。国際移住機関(IOM)が25日、明らかにした。
それによると、事故は22日に発生。モーリタニアの首都ヌアクショット沖で沈没し、沿岸警備隊が120人を救助したという。
IOMは声明で、「これまでに15人の死亡が確認され、生存者の証言から少なくとも150人が行方不明になっている」と述べた。
ボートはセネガルを出発し、モーリタニアを経由してスペイン領カナリア諸島を目指していた。
地元メディアによると、移民たちはセネガルの漁師が使う漁船に乗っていたという。
近年、セネガルから出国する移民が急増している。カナリア諸島に到達するためにはモーリタニア沖を北上しなければならない。
この亡命ルートは世界で最も危険な航路のひとつであり、これまでに何千人もの移民が行方不明になり、遺骨が大西洋の反対側に流れ着くこともある。
IOMによると、今年、このルートを使ってカナリア諸島に到着した移民は2万人近くに達したという。これは前年同時期のほぼ3倍にあたる。
昨年は少なくとも1950人の移民がこのルートで死亡している。