◎アフリカ大陸が2002年から2020年の間に排出した温室効果ガスは全体の14%に過ぎず、1カ国当たりでみると、1%を超えた国はひとつもない。
2021年7月15日/ケニア中部のダム湖(Cheboite Kigen/NMG/Getty Images)

アフリカ24カ国の代表は9日、今年11月にエジプトで開催予定のCOP27(気候変動枠組み条約第27回締約国会議)に先立ち、アフリカ大陸の気候変動対策を支援するという公約を果たすよう主要先進国に呼びかけた。

24カ国の代表はエジプトの首都カイロで3日間、気候変動対策や温室効果ガスの削減に向けた取り組みなどについて話し合った。

この会議の前にはオランダのロッテルダムで別の対策会議が開かれている。

アフリカ連合(AU)議長のマッキー・サル(Macky Sall)大統領は記者会見で、「先進国の指導者はなぜ、ロッテルダム会議に出席しなかったのか?」と不満を表明した。

サル大統領は「行動しなければ意味がなく、先進国の欠席は世界に悪い見本を示した」と苦々しく語った。

国連によると、アフリカ大陸が2002年から2020年の間に排出した温室効果ガスは全体の14%に過ぎず、1カ国当たりでみると、1%を超えた国はひとつもない。

中央アフリカの小国ガボンは昨年、森林保護により、中央アフリカ森林イニシアチブからカーボン・クレジットを受けた最初の国となり、これまでに総額1700万ドルを受け取っている。

アフリカ諸国はCOP27でカーボン・クレジットの単価の見直しと標準化を提案する予定だ。

地球温暖化は洪水や山火事のリスクを高め続けており、主要国は7年前のCOP21で地球の気温上昇を産業革命以前の平均気温のプラス2度以下、可能であれば1.5度以下に抑えることに合意した。

昨年のCOP26の共同宣言では、気温上昇を産業革命以前の平均気温のプラス1.5度以内に抑えるという「努力目標」を世界の共通目標として明記した。

しかし、国連によると、産業革命以来、地球の平均気温はすでに1.1度上昇しており、世界が温室効果ガスの排出量を大幅に削減しない限り、気温の上昇は続くという。

その影響を最も強く受けているのがアフリカ諸国であり、ケニア、エチオピア、ソマリアなどの東アフリカでは歴史的な干ばつが進行する一方、スーダン、南スーダン、ナイジェリアなどでは大雨による洪水で数百人が死亡、数百万人が避難生活を呼びなくされている。

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