◎ポリオは脊髄性小児麻痺とも呼ばれ、5歳以下の児童がかかることが多く、麻痺などを引き起こし、死に至ることもある。
ソマリアのチャイルドヘルスセンター、経口生ポリオワクチン接種の様子(Ben Curtis/AP通信)

世界保健機関(WHO)は24日、アフリカ大陸の少なくとも7カ国で新たに134人のポリオ感染者が確認されたと明らかにした。10月24日は世界ポリオデーである。

WHOアフリカ地域事務局は声明で、「ブルキナファソ、カメルーン、中央アフリカ共和国、チャド、マリ、ニジェール、ナイジェリアでポリオ患者が新たに134人確認された」と述べた。

ポリオは脊髄性小児麻痺とも呼ばれ、5歳以下の児童がかかることが多く、麻痺などを引き起こし、死に至ることもある。

死亡率はワクチン未接種の小児で2~5%、成人は15~30%、特に妊婦は重症化リスクが高い傾向にある。

昨年、541人の子供がポリオの影響で入院を余儀なくされ、その85%が紛争の影響を受ける31カ国に居住している。

WHOによると、これらの地域では過去5年間でポリオ発症率が2倍以上に急増する一方、予防接種率は75%から70%に低下したという。

ワクチン接種が滞った影響により、長年ポリオが確認されていなかった国でも患者が増加している。

紛争が起きている国の状況は特に深刻で、パレスチナ・ガザ地区、アフガニスタン、コンゴ民主共和国、ソマリア、南スーダン、ブルキナ、まり、イエメンなどで患者のさらなる急増が懸念されている。

国連児童基金(ユニセフ)はポリオ患者の増加に対処するため、関係機関と連携してワクチン接種を含む緊急対策を実施中である。

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