◎準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」はダルフール5州のうち4州(東、西、中央、南)を支配するも、軍政とその支援民兵が激しい抵抗を続ける北ダルフール州は制圧できずにいる。
スーダン、首都ハルツーム近郊(Getty Images/AFP通信)

アフリカ北東部・スーダンの北ダルフール州にある病院がドローンによる攻撃を受け、少なくとも9人が死亡、20人が負傷した。軍政当局が14日、明らかにした。

それによると、現場は同州エルファーシルの中心部にある病院。軍政は準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の犯行と非難した。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは目撃者などの話しとして、「RSFはエルファーシルの複数の建物にロケット弾を撃ちこみ、多数の負傷者が出ている」と伝えている。

軍政とRSFは昨年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1300万人以上が避難を余儀なくされ、うち300万~350万人が周辺国に逃れたと推定されている。

激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。

ハルツームの大部分はRSFの支配下にある。軍政は紅海沿岸の都市ポートスーダンに本拠を置き、ハルツームの奪還を目指している。

エルファーシルの救援活動に携わる人権団体によると、RSFは攻撃ドローンで唯一稼働している病院を攻撃したという。

軍政とRSFは5月10日以来、エルファーシルで激戦を繰り広げている。同市は国連やその他国際機関によるダルフールの人道支援活動の拠点となっている。

9日にはエルファーシルから200キロほど離れたダルフール北部の青空市場が空爆を受け、女性や子供を含む100人以上が死亡したと伝えられている。

RSFはダルフール5州のうち4州(東、西、中央、南)を支配するも、軍政とその支援民兵が激しい抵抗を続ける北ダルフール州は制圧できずにいる。

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