◎軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の戦闘は1カ月を超え、これまでに外国人を含む市民100万人以上が避難を余儀なくされている。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は23日、スーダン軍政と準軍事組織の戦闘に巻き込まれ隣国チャドに避難した難民が9万人を超えたと報告し、人道危機が迫っていると警鐘を鳴らした。
UNHCRは3日前の報告でチャドに避難したスーダン人を約7万6000人と見積もっていた。
軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の戦闘は1カ月を超え、これまでに外国人を含む市民100万人以上が避難を余儀なくされている。
UNHCRの報道官はチャドの首都ンジャメナの記者団に対し、「この数日で2万人近くがチャドに逃亡したとみられる」と語った。
UNHCRは4月15日に始まったこの紛争の犠牲者を約1000人、国内・国外避難民を100万人以上と推定している。
報道官は「戦闘が始まって以来、25万人以上がスーダンを離れ、近隣諸国に避難した」と述べた。
また報道官は「チャドの砂漠地帯にある東部の仮設難民キャンプに逃れた90%以上が女性と子供」と指摘。その多くが食料も水も持たずに避難したため、国際社会のさらなる支援が必要と訴えた。
UNHCRはホームページに掲載した声明で多くのスーダン難民を受け入れたチャドを称賛しながらも、「チャドだけではどうにもならない」と結論付けた。「UNHCRは国際社会に対し、スーダンの近隣諸国とこの重荷を共有し、緊急の支援を提供するよう強く求めます...」
国連は先週、スーダン向けの人道支援30億ドルを拠出するよう国際社会に呼びかけていた。