◎この鉱山はヨハネスブルグの南西約150キロにある。
南アフリカ・北西州にある違法鉱山から6人の遺体が引き上げられた。現地メディアが4日に報じた。
政府は先月、深さ2500メートル以上と推定される廃鉱山で生活する労働者たちに支援物資を送るべきという人権団体の要請を退けたが、方針を見直し、人々を救助することにした。
地下で生活している鉱山労働者の数は不明。州当局は350~400人と見積もっている。
当局は先月15日、食料や水などの生活必需品を運ぶために使われていた坑道への入り口を閉鎖した。
この鉱山はヨハネスブルグの南西約150キロにある。地元メディアによると、労働者の大半が不法移民とみられる。
当局は鉱山からの退去を促すため、食料と水の供給を制限している。労働者の多くは近隣のモザンビークやレソトからやってきた移民であり、南アで生活するために過酷な現場で働くことを余儀なくされている。
地元住民の中には移民の存在が犯罪の増加につながっていると考える者もいる。ラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領は不法移民を国の経済と安全保障に対する「脅威」と呼んでいる。
南アの鉱山や金鉱では違法試掘が蔓延し、死亡事故が多発している。その多くが不法移民とされ、当局に通報すると逮捕される恐れがあるため、公になっていない事故もあるようだ。
地元メディアによると、このような違法鉱山はギャングの管理下にあることが多く、支配権をめぐる抗争が後を絶たないという。