リビア・トリポリ西部の海岸で移民61人の遺体収容
リビアは2011年の革命以来、欧州への亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの亡命希望者の中継地になっている。
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アフリカ北部・リビアの首都トリポリ西部の海岸で61人の移民の遺体が収容された。現地メディアが11日に報じた。
それによると、地元住民や警察などが過去2週間で多くの遺体を発見したという。
保健省は声明で、「遺体はチュニジア国境近くの海岸など、広い範囲で発見・収容され、計61人の死亡を確認した」と明らかにした。
ロイター通信は関係者の話しとして、「地元住民が12人の遺体を埋葬したが、検視と身元確認のため掘り起こされ、遺体安置所に移された」と伝えている。
保健省がフェイスブックに投稿した動画には、医療スタッフが海岸で遺体を白いビニール袋に入れる様子が映っていた。
国連の専門機関である国際移住機関(IOM)は先月中旬、リビア東部トブルク沖で移民を乗せた船が沈没し、19人が死亡、40人余りが行方不明になっていると報告していた。
トブルク沖では同じ時期に別の移民船が炎上・沈没し、50人の死亡が確認されていた。
リビアは2011年の革命以来、欧州への亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの亡命希望者の中継地になっている。
同国で活動する人身売買組織は不安定な情勢を利用して利益を上げているとみられ、エジプト、アルジェリア、スーダンなど、少なくとも6カ国から移民を北部の海岸に移送。ゴムボートや木造船に乗せ、地中海に送り出している。
IOMによると、今年1月から7月末の間に、リビア沖で少なくとも434人の移民が死亡、611人が行方不明となり、1万4100人以上が沿岸警備隊に拿捕され、収容施設に送られたり、本国に送還されたという。
IOMは地中海ルートで2014年以降、3万人以上の移民・難民が死亡または行方不明になったと報告している。