リビア沖で移民船炎上、50人死亡、国際移住機関が発表
リビア政府と沿岸警備隊はコメントを出していない。
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国連の専門機関である国際移住機関(IOM)は16日、アフリカ北部・リビア沖で70人余りのスーダン難民を乗せた船が炎上し、少なくとも50人が死亡したと明らかにした。
それによると、火事は14日に発生。IOMの救助船が24人を救助し、医療支援を提供したという。
リビア政府と沿岸警備隊はコメントを出していない。
リビアは2011年の革命以来、欧州への亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの亡命希望者の中継地になっている。
同国で活動する人身売買組織は不安定な情勢を利用して利益を上げているとみられ、エジプト、アルジェリア、スーダンなど、少なくとも6カ国から移民を北部の海岸に移送。ゴムボートや木造船に乗せ、地中海に送り出している。
IOMによると、今年1月から7月末の間に、リビア沖で少なくとも434人の移民が死亡、611人が行方不明となり、1万4100人以上が沿岸警備隊に拿捕され、収容施設に送られたり、本国に送還されたという。
IOMは地中海ルートで2014年以降、3万人以上の移民・難民が死亡または行方不明になったと報告している。
国連のデータによると、25年2月時点で、44カ国出身の移民約86万7055人がリビアに居住している。