リビア沖で移民船転覆、少なくとも42人死亡=国連IOM
リビアは2011年の革命以来、欧州への亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの亡命希望者の中継地になっている。
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国連の専門機関である国際移住機関(IOM)は12日、アフリカ北部・リビア沖で先週移民を乗せた船が転覆し、少なくとも42人が死亡したと推定されると明らかにした。
それによると、この船はリビア北西部の港町を出発し、11月3日未明にエンジンが故障。その後、7人の生存者が発見されたという。
生存者たちは6日間漂流した後、8日にリビア沿岸警備隊が発見・救助した。
IOMは生存者の話しとして、「船には男性47人と女性2人が乗船していた」と説明。スーダン人29人、ソマリア人8人、カメルーン人3人、ナイジェリア人2人が含まれていたとのこと。
IOMはリビア当局の許可を得て生存者に医療処置と水・食料を提供したと説明。7人は首都トリポリに移送され、日焼けや皮膚炎症を負ったものの容体は安定しているという。
リビアは2011年の革命以来、欧州への亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの亡命希望者の中継地になっている。
同国で活動する人身売買組織は不安定な情勢を利用して利益を上げているとみられ、エジプト、アルジェリア、スーダンなど、少なくとも6カ国から移民を北部の海岸に移送。ゴムボートや木造船に乗せ、地中海に送り出している。
IOMは2014年以降、地中海ルートで3万人以上の移民・難民が死亡または行方不明になったと報告している。
トリポリ西部の海岸では先月、移民61人の遺体が収容された。
