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ナイジェリア北東部で自爆テロ、23人死亡、108人負傷


事件は16日夜、マイドゥグリ市内の複数の人口密集地でほぼ同時に発生した。
2026年3月17日/ナイジェリア、北東部ボルノ州マイドゥグリ、自爆テロが発生した現場(AP通信)

ナイジェリア北東部ボルノ州の州都マイドゥグリで複数の自爆テロとみられる爆発が発生し、少なくとも23人が死亡、108人が負傷した。地元当局が17日、明らかにした。同市を標的としたテロ攻撃の中でも特に被害が大きい事案となり、地域の治安悪化への懸念が再び高まっている。

事件は16日夜、マイドゥグリ市内の複数の人口密集地でほぼ同時に発生した。爆発は市場や郵便局周辺、さらに大学付属病院の入口付近など、人通りの多い場所を狙って起きたとされる。警察当局はこれらが自爆犯による攻撃である可能性が高いと明らかにし、負傷者は「さまざまな程度のケガを負った」と説明している。

現場では爆発直後から混乱が広がり、多数の市民が巻き込まれた。市内の医療機関には負傷者が相次いで搬送され、医師が対応に追われた。証言によると、現場や搬送途中で命を落とした人も多く、死者数はさらに増加する可能性もある。

今回の攻撃について、現時点で犯行声明を出した組織は確認されていないが、当局は西アフリカ最大のイスラム過激派組織「ボコ・ハラム」やその分派である「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」の関与を疑っている。これらの組織は長年にわたり同地域で武装闘争を続けており、軍事施設や民間人を標的とする攻撃を繰り返してきた。

マイドゥグリは長年、過激派との戦闘の中心地とされてきたが、近年は軍の掃討作戦の進展により比較的落ち着きを取り戻していた。しかし今回の一連の爆発は、そうした安定が依然として脆弱であることを示す形となった。

また、攻撃がラマダン期間中の夕刻、断食明けで人出が増える時間帯に発生した点も特徴的である。市場や公共施設に人々が集まるタイミングを狙った可能性が高く、計画的かつ組織的な犯行であるとの見方が強い。

ティヌブ(Bola Tinubu)大統領は事件を強く非難し、治安当局に対し現地での対応強化を指示した。政府は軍や警察の展開を拡大し、再発防止と犯行グループの特定に向けた捜査を進めている。

ナイジェリア北東部では2000年代初頭から続くイスラム過激派のテロ活動により、数万人規模の死者と数百万人の避難民が発生しているとされる。近年も軍施設への攻撃や拉致事件が相次ぎ、情勢は依然として不安定だ。

今回の爆破事件は地域に残る過激派の脅威が完全には排除されていない現実を改めて浮き彫りにした。住民の間では不安が広がり、治安回復に向けた政府の対応が厳しく問われている。

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