▽ナイジェリア北部ではボコ・ハラムやISWAPなど、数十の過激派や武装勢力が活動している。
アフリカ西部・ナイジェリアの北東部ボルノ州で武装集団が陸軍基地を攻撃し、兵士少なくとも20人が死亡、複数人が負傷した。現地メディアが26日に報じた。
それによると、西アフリカ最大のイスラム過激派「ボコ・ハラム」の一派である「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」が攻撃に関与しているとみられる。
武装集団は24日、ボルノ州郊外にある陸軍基地を急襲。激しい銃撃戦となった。
地元テレビ局は生存者の話しとして、「テロリストとの戦闘は3時間以上続いた」と伝えている。
報道によると、犯行声明を出した組織は確認されていない。
ナイジェリア北部ではボコ・ハラムやISWAPなど、数十の過激派や武装勢力が活動している。
ボコ・ハラムは西アフリカで最も強力な過激派のひとつであり、その影響力は拡大し続け、隣国のニジェール、チャド、カメルーンでも猛威を振るっている。
ナイジェリア政府とボコ・ハラムは戦争状態にあり、10数年にわたる戦いで3万5000人以上が死亡、260万人以上が住居を失ったと推定されている。
ロイター通信は26日、治安筋の話を引用し、「ISWAPの戦闘員たちはガトリングガンを搭載した装甲車などで基地を取り囲み、攻撃を開始した」と伝えている。
現場の基地はニジェール国境から数キロほどしか離れていない。
生き残った兵士の1人はロイターの取材に対し、「テロリストたちは手当たり次第に銃を乱射した」と伝えている。
それによると、部隊を指揮する中佐も戦死したという。
軍は現在、北部地域で対テロ作戦を行っている。過去1週間の取り締まりでイスラム過激派や武装勢力の戦闘員など、計79人を殺害、252人を逮捕し、67人の人質を解放したとしている。