リビア東部沖で移民船転覆、18人死亡、50人行方不明=IOM
リビアは2011年の革命以来、欧州への亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの亡命希望者の中継地になっている。
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リビア東部トブルク沖で移民を乗せた船が転覆し、少なくとも18人が死亡、50人が行方不明になっている。国連の専門機関である国際移住機関(IOM)が7月30日、明らかにした。
それによると、事故は週末に発生。沿岸警備隊と地元の漁師が10人を救助したという。
トブルクはエジプトとの国境に近い沿岸都市である。
東部ベンガジの在エジプト総領事館はロイター通信の取材に対し、「救助された10人と亡くなった18人は全員エジプト人であった」と語った。
死亡した18人のうち10人の身元が特定され、故郷に戻った。一方、救助された10人はリビアの移民収容施設に送られた。
リビア沿岸警備隊は声明で、「トブルクの東方にあるビーチに多くの遺体が流れ着いた」と明らかにした。
AP通信は当局者の話しとして、「生存した男性は少なくとも80人が船に乗っていたと証言している」と報じた。
この船はギリシャ南部もしくはイタリア南部を目指していたとみられる。
リビアは2011年の革命以来、欧州への亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの亡命希望者の中継地になっている。
同国で活動する人身売買組織は不安定な情勢を利用して利益を上げているとみられ、エジプト、アルジェリア、スーダンなど、少なくとも6カ国から移民を北部の海岸に移送。ゴムボートや木造船に乗せ、地中海に送り出している。
IOMによると、過去8カ月間で、リビア沖で少なくとも434人の移民が死亡、611人が行方不明になり、1万4100人以上が沿岸警備隊に拿捕され、収容施設に送られたり、本国に送還されたという。