スーダン北東部の金鉱山で崩落事故、11人死亡、内戦続く中
崩落の原因は明らかになっておらず、軍政はコメントを出していない。
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スーダン北東部の金鉱山で崩落事故があり、少なくとも11人の労働者が死亡、7人が負傷した。国営鉱山会社SMRCが29日、明らかにした。
それによると、事故は軍事政権の統治下にある北東部の紅海州で28日に発生。坑道の一部が崩落したという。
SMRCは声明で、「労働者11人が死亡し、7人が病院に搬送された」と述べた。
また同社は、「事故が起きる前にこの金鉱山での作業を一時停止するよう命じていた」と明らかにした。
崩落の原因は明らかになっておらず、軍政はコメントを出していない。
紅海州の郊外では国軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」による戦闘が続いている。
軍政とRSFは23年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1400万人以上が避難を余儀なくされ、うち約500万人が周辺国に逃れたと推定されている。
激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。
国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。
正確な死傷者数は明らかになっていないが、昨年公表されたデータによると、開戦から14か月間でハルツームだけで6万1000人が死亡した可能性がある。
内戦が始まって以来、両軍は金鉱山で得られた収入を戦費に回してきた。
専門家によると、金取引のほぼすべてがアラブ首長国連邦(UAE)経由で行われている。
軍政はUAEがRSFに武器を供与していると非難しているが、UAEはこれを否定している。