◎最も多くの難民を受け入れている国はイランとトルコで各340万人、ドイツとコロンビアが各250万人、パキスタンが210万人となっている。
チャド、スーダン国境近くの難民キャンプ(Getty Images)

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は25日、世界の戦争や紛争による避難民の数が1億1400人を超え、過去最多を更新し、今も増え続けていると警告した。

UNHCRのグランディ(Filippo Grandi)高等弁務官は声明で、「戦争、迫害、暴力、人権侵害によって避難を余儀なくされている人の数は9月末時点で1億1400万人を超えた」と明らかにした。

今年上半期で最も多くの避難民を出した国はウクライナ、スーダン、ミャンマー、コンゴ民主共和国。その多くが戦争や紛争によるものであったが、アフガンの人道危機やソマリアの干ばつなどでも数百万人が避難を余儀なくされたとみられる。

UNHCRによると、避難民の半数以上が国外で厳しい生活を送っているという。

全体の3割をアフガン、シリア、ウクライナの市民が占める。

今年半ば時点で3580万人が海外に逃れ、5700万人が国内避難民となった。さらに数百万人が国外で難民申請を提出、庇護を求めている。

UNHCRによると、開発途上国が全体の75%を受け入れている。

最も多くの難民を受け入れている国はイランとトルコで各340万人、ドイツとコロンビアが各250万人、パキスタンが210万人となっている。

オランダ領アルバ島(カリブ海)では島民の6人に1人、レバノンでは7人に1人が難民である。

今年半ば時点でシリアの人口のほぼ半数が避難生活を余儀なくされたままである。670万人が国内避難民、670万人が国外難民もしくは庇護希望者で、そのほとんどがトルコにいる。

2023年1~6月にかけて、全世界で新たに160万人が難民申請を提出し、上半期の記録を更新した。

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