南アフリカのバーで銃乱射事件、子供含む11人死亡、14人負傷、容疑者逃走中
事件は現地時間の午前4時15分ごろに発生。ホステル内のバーで多数の客が飲酒していたところ、複数の男(少なくとも3人)が突入し、無差別に発砲したとされる。
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南アフリカ・プレトリア近郊にある無許可のバーで6日、銃乱射事件が発生し、少なくとも11人が死亡、14人が負傷した。警察が明らかにした。
それによると、事件は現地時間の午前4時15分ごろに発生。ホステル内のバーで多数の客が飲酒していたところ、複数の男(少なくとも3人)が突入し、無差別に発砲したとされる。
警察は現在、この3人を殺人および銃器使用の容疑者として捜索中。死亡した11人のうち3人は子どもで、年齢は3歳男児、12歳少年、16歳少女と報告されている。
現場で10人が即死し、1人が病院搬送後に死亡した。負傷者14人も病院に搬送された。
この地域では許可なく営業するバーやホステル併設の酒場を「シービーン(shebeen)」と呼び、近年、銃撃事件の舞台となるケースが相次いでいる。警察は今年、数千件の違法酒場を摘発し、多数を逮捕したと報じられている。今回の事件も、そのような違法営業が背景にある可能性がある。
銃撃の動機については、当局は現時点で明らかにしておらず、「なぜこのバーを狙ったか」「なぜ無差別に発砲したか」といった点を含む捜査が進められている。
目撃情報や防犯カメラ映像の分析、銃器の種類や出所の解明、さらには地域の犯罪ネットワークとの関連の有無など、多角的な捜査が求められている。
この事件は銃犯罪や違法酒場を巡る南ア国内の深刻な社会問題を象徴するものである。南アは世界的に見ても殺人率が高く、2024年には年間で2万6千件超の殺人が記録されており、1日あたり70件を超える計算となる。銃による殺人が多数を占めており、違法銃器の流通と規制の不徹底が長年問題視されてきた。
今回のような無差別殺傷事件は地域住民に強い衝撃と恐怖をもたらす。犠牲となったのが幼い子どもを含む市民であったことは、銃暴力と治安の劣悪さが身近な脅威であることを改めて浮き彫りにした。地元社会で違法酒場の徹底取り締まり、銃規制の厳格化、地域の安全対策の強化を求める声が高まることは必至である。
当局は現在、逃走中の容疑者3人の早期逮捕を最優先とし、関係者の事情聴取、現場検証、地域の防犯網強化などを進めている。また、一般市民には情報提供への協力を呼びかけている。
