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ナイジェリア北西部の金鉱山で崩落事故、死傷者多数、100人行方不明

ナイジェリアでは違法な金採掘が広く行われており、その結果として鉱山の崩落事故が頻発している。
アフリカ西部・ナイジェリアの金鉱山(AdobeStock)

アフリカ西部・ナイジェリア北西部ザムファラ州の金鉱山で崩落事故があり、複数人が死亡、少なくとも100人が行方不明になっている。現地メディアが26日に報じた。

それによると、事故は同州郊外の政府が管理する金鉱山の坑道で25日に発生。少なくとも100人の鉱夫が巻き込まれたとみられる。

救助活動に参加した地元住民はロイター通信の取材に対し、「瓦礫をかき分けて13人の遺体を収容し、近くの墓地に埋葬した」と語った。

崩落の直前に脱出したという鉱夫はロイターに、「100人以上が下敷きになった。あれじゃ助からない...」と語った。

ザムファラ州政府は事故があったことを確認。地元住民、民兵、陸軍が救助作業に当たっているとのこと。

ナイジェリアでは違法な金採掘が広く行われており、その結果として鉱山の崩落事故が頻発している。特にザムファラ州やナイジャ州などでは、地元住民が生計を立てるために無許可で鉱山を掘削することが多く、適切な安全対策が講じられていない。これにより、土壌の不安定化や坑道の崩落が起こり、多数の死傷者が出ることもある。

2023年には多数の作業員が閉じ込められ、多くが命を落とした大規模な崩落事故が報告された。また、これらの違法採掘には児童労働や武装勢力の関与が指摘されており、治安の悪化や環境汚染も深刻な問題となっている。

政府は取り締まりを強化しているが、貧困や失業率の高さから違法採掘に依存する住民が多く、問題の根本解決には至っていない。持続可能な開発と地域経済の安定化が、今後の課題となっている。

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