◎両首脳はG20サミットの中で数年ぶりに直接会談した。
中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は16日、カナダのトルドー(Justin Trudeau)首相との会談の内容が公になったことに不満を表明し、トルドー氏を非難した。
両首脳はG20サミットの中で数年ぶりに直接会談した。
習主席はトルドー氏に「リークは不適切であり、誠意が足りない」と指摘した。
西側のメディアは両首脳が中国のスパイ疑惑や選挙への干渉疑惑などについて議論したと報じている。習主席は会談の内容がリークされたことに不満を感じたようだ。
会談は非公開で行われた。詳細は明らかにされていない。
メディアが撮影した映像には、習主席が笑顔でトルドー氏に意見しているところが映っている。
習主席は、「私たちが話し合ったことがすべて新聞にリークされています。それは適切ではありません」と述べている。
中国国営メディアは習主席が公の場以外で話すところをほとんど報じない。
トルドー氏は笑顔でうなずき、「カナダは自由でオープン、かつ率直な対話を信じており、それは今後も変わりません」と答えた。
またトルドー氏は、「我々は建設的に協力することを模索し続けますが、対立することもあるでしょう」と付け加えた。
習主席は笑顔で「まずは条件を整える必要があります」と述べ、最終的にトルドー氏と握手して立ち去った。
カナダと中国の関係は冷え切っており、2018年のファーウェイ幹部逮捕で最高潮に達した。
カナダは米国の要請に基づき、ファーウェイの孟晩舟(Meng Wanzhou)氏を逮捕し、中国はこの報復としてカナダ人起業家スペーバー(Michael Spavor)氏と元外交官のコブリグ(Michael Kovrig)氏を逮捕、起訴した。3人は昨年9月に解放され、帰国している。
しかし、カナダの公共事業に関与している中国人がスパイ容疑で逮捕されたことを受け、両国の関係は再び緊張した。
カナダ警察は声明で、「容疑者は中国の利益のために企業秘密を入手し、カナダの経済的利益を損なった」と述べている。