スリランカ前大統領、逮捕の翌日病院に緊急搬送=報道
ウィクラマシンハ氏は2022年から24年まで大統領を務め、米国への公式訪問後に妻が関連する式典に出席するため公的資金を使用した疑いがもたれている。
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インド洋の島国スリランカのウィクラマシンハ(Ranil Wickremesinghe)前大統領が逮捕された翌日、病院に緊急搬送された。現地メディアが24日に報じた。
ウィクラマシンハ氏は在任中に公金を不正に使用した疑いで22日に逮捕され、翌日病院に搬送されたという。
ウィクラマシンハ氏は2022年から24年まで大統領を務め、米国への公式訪問後に妻が関連する式典に出席するため公的資金を使用した疑いがもたれている。
スリランカで大統領経験者が逮捕されたのは初めて。
地元テレビ局はウィクラマシンハ氏が搬送された首都コロンボの病院の医師の話しとして、「搬送理由は脱水症状、糖尿病、高血圧による合併症」と伝えている。
ウィクラマシンハ氏はコロンボ国立病院に入院中。集中治療室に移され、容体は安定しているという。
地元メディアによると、ウィクラマシンハ氏は米国への公式訪問後、妻が現地の大学で名誉教授の称号を授与されたことを祝う式典に出席するためイギリスを訪問した際、公金を不正に使用した疑いがもたれている。
ウィクラマシンハ氏の政党はこの疑惑を否定し、ディサナヤケ(Anura Kumara Dissanayake)大統領が政治的な理由で捜査機関を利用したと主張している。
スリランカは3年前、返済期限を迎える対外債務約70億ドルの返済を停止し、デフォルトに陥った。当時の負債総額は830億ドル超。そのうち415億ドルが対外債務、421億ドルが国内債務であった。
この危機は全国規模の抗議デモに発展。大統領府や首相府が占領される事態となり、当時のラジャパクサ(Gotabaya Rajapaksa)大統領を辞任に追い込んだ。
ラジャパクサ氏の後任に選ばれたウィクラマシンハ氏は24年9月の大統領選でディサナヤケ氏に敗れた。